絵本の読み聞かせは静かにお話を楽しむもの
それは我が家にとって何も疑うことなく繰り返されていた日常の一部でした。
この本と出会い『ダイアロジック・リーディング』という考え方を知ったことで、我が家の子育ては一変しました!
まさにパラダイムシフトでした!!
思考力・読解力・伝える力が伸びる ハーバードで学んだ最高の読み聞かせ
※オーディブル(Audible)はAmazonのボタンを選択するとあります。
作品名:思考力・読解力・伝える力が伸びる ハーバードで学んだ最高の読み聞かせ
著者:加藤 映子
出版社:かんき出版
本の長さ:208ページ
Audibleの再生時間:3時間35分
この本から得られた学び
この本で伝えている「ダイアロジック・リーディング」とは一言でいうと
子供に絵本の読み聞かせをする際に会話のやり取りをしながら読み進める
というものです。
日本での絵本の読み聞かせの目的は、
・親子の遊びの一環
・子供を読書好きにするため
という意味合いが強いかもしれません。
一方アメリカでは絵本の読み聞かせを行うのは「言語教育」を目的としているそうです。
また私がこの本を読んで驚いたデータがもう一つありました。
それは、
読書量と読解力は比例しない
ということです。
私は今まで本をたくさん読めば読解力も身につくと何の疑いもなく思っていました。
しかしこの本で示されたデータによると、1か月の読書量で比較すると0冊と1~3冊の差は大きくなりますが、それ以上の読書量はむしろ読解力が低くなるというデータが出ています。
ただやみくもに読書をしていても読解力は上がらない。
読解力を身につけるには、読書は量よりも質が大事
ということみたいです。
この本で解説されている「ダイアロジック・リーディング」を実践すると、以下のような能力を伸ばせることができると言われています。
- 見る力:観察力、注意力、感受性
- 聞く力:傾聴力、集中力、記憶力
- 知識・語彙力
- 考える力:論理的思考力、分析力、想像力、創造力、俯瞰力、応用力
- 伝える力:文章構成力、主張する力、表現力、書く力
- 読解力:理解力、インプット力
これだけ見るといいことだらけですよね!
そのため我が家ではこの作品を聴いた後すぐさま「ダイアロジック・リーディング」を実践していこうと決めました。
「ダイアロジック・リーディング」の具体的な方法 ~PEERシーケンス~
「ダイアロジック・リーディング(Dialogic Reading)」のダイアロジック(Dialogic)とは対話というダイアログ(Dialog)の形容詞で、そのまま
対話しながら読む
という意味です。
この作品の中では「ダイアロジック・リーディング」における「対話」の基本的な流れは「PEERシーケンス(順序)」に沿って行うと説明されています。
「PEERシーケンス」とは、
P(Prompt):促進
本について何かを発言するように「促進する」
質問する、発話を促す
例:「どんな動物がいるかな?」
E(Evaluate):評価
子供の発言に対して「評価する」
相槌をうつ、褒めるなど、否定はNG
例:「よくわかったね。そう、ウサギさんがいるね!」
E(Expand):拡張
子供の発言を「拡張する」
①リフレーズする、②情報を足す、③質問を重ねる、④話題を広げるなど
例①:「そう。英語だとラビット」
例②:「耳の長いウサギさんだね」
例③:「ウサギさんだけかな?」
例④:「ウサギさんこの前、見たね」
R(Repeat):反復
子供の理解を促進させるために「反復する」
大事な単語を繰り返す、話を要約するなど
例:「そうだね。ウサギさんとカメがいるね!」
本作品の中の解説として理想は1ページにつき1回このPEERシーケンスを行うのが良いと言われています。
しかし今まで黙ってお話を聞く読書になれてしまった子供には正直大変かもしれません。
まずは親も対話しながらの読み聞かせは慣れていないと思うので、この「PEERシーケンス」にこだわりすぎることなく、
とにかく
子供と会話しながら読み聞かせを始める
と良いかもしれません。
「ダイアロジック・リーディング」を行うためのオススメ絵本のご紹介
本作品内で紹介されていた「ダイアロジック・リーディング」を行うのに最適なオススメ本は以下の通りです。
「ダイアロジック・リーディング」に興味を持たれた方は参考にしてみてください。↓
- はらぺこあおむし
- じのないえほん
- あいうべえほん
- わたしとあそんで
- ぐりとぐらのおきゃくさま
- いもうとのにゅういん
- おおきな木
- たいせつなきみ
- ルビィのぼうけん
Audibleの本作品では、上記に挙げたオススメ本を使って実際に「ダイアロジック・リーディング」を行っています。
実際にどのように「ダイアロジック・リーディング」を行えばよいのだろう?
と悩まれている方は、ぜひ本作品を聴いてもらい「ダイアロジック・リーディング」のイメージをつかんでみるものが良いと思います。
そして実際に自分の子供に「ダイアロジック・リーディング」を行うときは、子供の現在興味を持っている本で始めてみるのがおすすめです。
興味がない本を使っても対話どころではないですからね。
ちなみにこの「ダイアロジック・リーディング」はディズニーのアニメやyoutubeで行っても良いと言われていました。
そのためどうしても絵本で対話できないご家庭では、子供がみんな大好きスマホのyoutubeで実践しても良いかもしれませんね。
この作品では「ダイアロジック・リーディング」を実際に行う具体例や、工夫、コツなども詳細に紹介がされていました。
とにかくこの本を聴くと子育てをしている親にとって「ダイアロジック・リーディング」はやらないという選択肢はありません。
Audibleは30日間の無料体験もできますので、興味を持たれた方はこの作品だけでも聴いてみてください。↓
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【実録!】我が家のダイアロジック・リーディング
前途多難な幕開け
この本を聴き終えて、実際我が子でも「ダイアロジック・リーディング」をやってみよう!
と思い、さっそく実践してみました。
まずはオススメ本として紹介されていた本を図書館で借りて、我が子でダイアロジック・リーディングを実際に試してみました。
その結果としては・・・・
全くできませんでした!
私がこの本と出会ったときにすでに我が子は4歳になっていました。
そのためこれまでの日常で我が子は
絵本の読み聞かせ → 親が読むもので絵を楽しみながらだまって聞く
という流れが完全に出来てしまっていたのです。
またこの本で紹介されているオススメ本は、親子の会話が発展しやすそうな考えさせる良質な作品が多いと思うのですが、
我が子には全く興味のない絵本のようで、
そもそも絵本に対する食いつきがとても悪く、
対話をする以前にはじめの数ページで関心が無くなり絵本から離れていってしまう・・・
見事我が子に完敗でした!
これでは『ダイアロジック・リーディング』を実践する以前の問題です。
さてどうしたものか?
改めてAudibleを聴きなおし、我が子と「ダイアロジック・リーディング」を始めるためのきっかけを考えました。
そしてこの本の中で、
まずは子供の興味がある本から始めてみるのが良い!
とアドバイスをされていたのを思い出しました。
その結果我が家で導き出した「ダイアロジック・リーディング」導入のきっかけがこちらです!↓
「いちにちおばけ」です!
「いちにち」シリーズは、我が子が大好きな絵本で、とにかく絵が面白いです。
そして我が子は現在空前の妖怪ブームがきているため、この「いちにちおばけ」は特に我が子にとってお気に入りの絵本です。
先ほど紹介した「ダイアロジック・リーディング」を行うためのオススメ本のような考えさせる絵本ではないのですが、
「〇〇君がからかさおばけになったらどうする?」
「〇〇君は何の妖怪になりたい?」
と少しですが親子で対話をしながら絵本を読むことが出来ました。
「フィンランド・メソッド」との出会い
ただせっかくなので
もっとさまざまな本で「ダイアロジック・リーディング」を実践したい。
そのように思い日々試行錯誤していたところ、妻が偶然立ち寄ったブックオフでとても良いものを発見しました。
それは
子どもが伸びる読書日記です!
この読書日記を通じて私も知ったのですが、フィンランドの子供は世界トップクラスの学力を持ち、特に読解力がすぐれているそうです。
OECD(経済協力開発機構)のデータによると教育総合ランキングでフィンランドは1位になっています。(2022年8月現在)
OECDベターライフ指数 (oecdbetterlifeindex.org)
フィンランドの子供の教育を支えているのがこのフィンランドメソッドのようです。
本書に書かれているフィンランド国語メソッドを以下に示します。
〇フィンランド国語メソッドの対話法
読み聞かせだけで終わらせず子供に必ず問いかけ(質問)をして日記を書き示す。
Q1 おもしろかった?(つまらなかった?)
→ この段階では子供に詳しく説明を求めたり、聴いたりする必要はない。
Q2 どこがおもしろかった?(どこがつまらなかった?)
おもしろかった、つまらなかったところを〇個教えて?
→ 子供が答えやすいように3個~5個の答えを聞くのが良い。
Q3 それでは〇〇ちゃんは、どういうふうに面白かったの?
→ 読み聞かせをする親は、子供に「なぜ?どうして?」というように対話を続ける
対話を続けていく中で、子供の感想が徐々に具体化していきます。
「ダイアロジック・リーディング」ととても似ていると思いました。
この読書日記の良いところは、学校図書館基本図書目録、全国の都道府県教育委員会、全国の公共図書館の子供コーナーで推薦された約6万冊の図書から厳選された100冊が紹介されているところです。
紹介されている本を読んで思うのですが、親が自分の基準で選んだ本よりも当然だと思いますが考えさせる良い本が多いと思います。
またこの読書日記には本の表紙のシールがついています。
シール好きの我が子は
シールを貼りたいから図書館に行く
↓
この読書日記に書かれている本を探す
↓
借りてきた本を読んでシールを張る
↓
次のシールが貼りたくなる
↓
また図書館に行き、新しい本を借りる
という好循環に入ってくれました!
またしだいに
『自分で日記を書きたい!』
と自分で鉛筆を手に取り、読書日記を自分で書く
という
ひらがな・カタカナを書く練習にもつながる思わぬ利点にもつながってくれました。
この読書日記を通じて、少しずつ読書中の親子の対話も増やすことが出来たので、
目的である「ダイアロジック・リーディング」を少しずつできるようになってきました。
我が家はこの読書日記に出会えてとても幸運でした!
ただとても残念なのですがこの記事を書く際に調べてみたところ、現在もうこの読書日記は発売されていないみたいです。
私はこの「フィンランドメソッド」自体にも興味を持ったのですが、すでに多くの本が絶版になっているようです。
もしかしたらこの「フィンランドメソッド」という考え自体すでに古く、最新のフィンランドの教育はさらに発展しているのかもしれません。
しかし我が家ではこの「フィンランドメソッド」の読書日記が「ダイアロジック・リーディング」を実践していく上でかなり役に立ちました!
今後「ダイアロジック・リーディング」を継続していくために
我が家では偶然この「子どもが伸びる読書日記」に出会えたので良かったのですが、この読書日記の本をすべて読破してしまった後は、「ダイアロジック・リーディング」を広げていくにはどうしたものか?
と今後のことを考えてみました。
我が家でこの読書日記が息子に反応良かった理由を改めて振り返ってみると
- シールが好き
- オススメ本を図書館で探すのが好き
だと思いました。
我が子は小さいころからシールをノートに貼るのが好きでした。
小さい頃多くの子供がシール好きなのは共通しているのではないでしょうか?
また我が子は宝探しゲームのような何かを見つけるゲームみたいなのがとても好きです。
そのためオススメ本を図書館に行って探すというのもゲームのような感じで楽しいのかもしれません。
実際我が子は、本探しも楽しいのですが、図書館の検索するパソコンが大好きで、
自分で本のタイトルをパソコンに入力し、その検索結果を元に目的の本がある本棚に行く
ということ自体をとても楽しんでいます。
そのためこの読書日記の本を読破してしまった暁には、
また親の選ぶ本に戻るのでは物足りないだろうと思うので、何か探す本の目安が必要だと思いました。
探す本の目安に何が良いかと考えた時、
思考力・読解力・伝える力が伸びる ハーバードで学んだ最高の読み聞かせ
の中で「ダイアロジック・リーディング」を行う本選びに迷った際に参考にすると良い
と言われていた本があることを思い出しました。
こちらです!↓
我が家では今度この本の中で紹介されているオススメ本を読み聞かせに使っていきたいと思います。
そしてシールを貼りながら、子供の読書記録をする何かいいものはないかとAmazonさんで探してみると、さまざまなキャラクターのシール付き読書ノートがありました!
我が家はミニオンが好きなのでこのミニオン読書ノートを活用していこうと思います。
Audible×子育て まとめ
今回はAudibleの「思考力・読解力・伝える力が伸びるハーバードで学んだ最高の読み聞かせ」から得られた私の気づきやその後の行動をまとめてみました。
- 「ダイアロジック・リーディング」とは一言でいうと
子供に絵本の読み聞かせをする際に会話のやり取りをしながら読み進める
というもの
- 日本での絵本の読み聞かせの目的は、本に慣れ親しんでもらう意味合いが強いが、
アメリカでは「言語教育」を目的としている
- 読書量と読解力は比例しないという衝撃的なデータ!!
- 自分の子供が興味を持っている本で「ダイアロジック・リーディング」を始めてみるのが良い
- 「ダイアロジック・リーディング」を実践すると、見る力、聞く力、知識・語彙力、考える力、伝える力、読解力を伸ばせることができる。
- 「ダイアロジック・リーディング」の基本的な流れは「PEERシーケンス(順序)」に沿って行うと良い。
- 理想は1ページにつき1回このPEERシーケンスを行うのが良いが、はじめはこの「PEERシーケンス」にこだわりすぎることなく、とにかく子供と会話しながら読み聞かせを始めると良い。
今回のAudible作品
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